ファーム事業

Sybest
牧草サイレージ調製剤

酪農経営において重要となる
牧草サイレージ調製

現代の高度化された酪農においても、良質な牧草サイレージ調製を行うことは、もっとも基本的で重要なことです。
生草の持つ栄養分をそのまま保存するには、牧草の呼吸作用や酪酸菌の活動、たんぱく質の分解を速やかに抑えて
安定的な貯蔵条件を整える必要があります。

ダイセルミライズの サイベスト(ギ酸) は、ノーベル賞理論に基づいたサイレージ調製剤で、
適正量を添加すれば、いかなる条件下においても添加後瞬時にpHを4.2以下にして栄養分の低下を抑え、
不良発酵の原因となる酪酸菌の活動を停止させる効果があります。

サイレージ発酵評価の基準であるⅤ-スコアで確実に高得点を叩き出す サイベスト が豊かな酪農経営をお約束します。

牛体にも環境にもやさしい
ギ酸サイレージ調整剤
サイベスト

サイベスト(ギ酸)は、あらかじめ自然界(*1)に存在する物質で、牛の体内で完全に代謝(*2)される安全な有機脂肪酸です。

*1 アリ、ハチなどの体内中やマツ、モミなどの葉の中に存在しています。
*2 ギ酸は牛の第一胃にも微量存在し、完全にメタン、炭酸ガスに代謝されます。
*3 原液のサイベストは高濃度ですので、強酸物質としてのご使用上の注意をお守りください。

[ ノーベル賞受賞の画期的な加酸法 ]

サイベスト(ギ酸)の効果の根拠は、1945年にノーベル賞を受賞したビルターネン(フィンランド)の加酸法サイレージ理論(AIV法)に由来します。

彼は1925年から10年間にわたってサイレージ発酵の変敗の原因について実験を重ねた結果、塩酸と硫酸を用いて原料草のpHを4.2以下に下げると酪酸菌などによるタンパク質の分解が抑圧され、呼吸作用による乾物の損失が減少することを見いだしました。この加酸法の理論を体系化して1945年にノーベル化学賞を受賞。これが有名なAIV法と呼ばれるもので、今日のサイレージ調製の基礎理論となっています。

AIV法は現在でも北欧で使用されていますが、
最近では塩酸や硫酸の代わりに安全な有機酸であるギ酸(サイベスト)が広く使用されています。

[ 数多くのメリット ]

1. 酪酸発酵を抑制!
悪臭をシャットアウト!!

酪酸菌は、pHが高くかつ高水分で嫌気的条件下の時に増殖する性質があります。
この様な条件下で、酪酸菌は、サイレージ中の乳酸や糖を分解して酪酸を生成し、
かつタンパク質を分解して多量のアンモニアやアミンを生成します。
これが酪酸発酵です。

酪酸菌の活性により酪酸が多量に生成され酪酸発酵が促進されると、サイレージは悪臭を有し、
不快であると同時に、それを給与された家畜は生理障害を受けて危険になることもあります。

AIV法に由来するサイベストはサイレージのpHを急激に低下させることにより酪酸菌を不活性化し、
酪酸発酵を強力に抑制。悪臭も、家畜の危険性もありません。

2. 高水分の状態でも
良質サイレージを調製可能!

サイベストは酪酸発酵を強力に抑制するため、水分調整が不要です。


処理

pH
有機酸(原物%)
サイレージ香気
総酸 乳酸 酢酸 酪酸
無添加サイレージ 5.37 2.60 1.10 0.56 0.94 酪酸臭大なり
サイベスト添加
サイレージ
3.59 1.86 0.67 1.19 0 甘酸にして少酢臭

3. 計画的収穫が可能!

予乾が不要。しかも天候に左右されない収穫調製ができます!
これにより適期刈りが可能となり、労力節減も実現でき、作業効率がぐんとアップします!
コントラクター方式には特にお勧めです。

4. 抜群の栄養回収率
—乳量に反映する
サイレージづくりのために—

AIV法によるギ酸サイレージでは、あらかじめ有機酸を添加します。
牧草中pHを瞬時に4.2以下にすることで、牧草自体と好気性細菌の呼吸作用を抑えます。
牧草詰込時の発熱も抑えられ、糖分のロスを防ぎます。

また、低温発酵のため無添加サイレージと比べ粗タンパク質,TDN,ベータカロチンなどの回収率が向上、
青草本来の栄養組成に近いサイレージをつくることができます。

牧草堆積中の温度変化と養分損失

サイベスト(ギ酸)添加の養分損失比較 * 農林水産省北海道農業試験場

[ 使用方法 ]

ダイセルミライズがお届けするサイベスト用アプリケーターは、容器がそのまま装着でき、手軽に均一な適量添加ができます。
また、フェノールブルーのpH試験紙を使えば、添加直後の牧草のpHがその場で簡単に確認できます。

機械添加(サイベスト用アプリケーター使用)

原液で使用します。大型機械への添加も可能です。

手まき

20〜30cmの層に対し、5〜10倍に薄めた原液を、ジョウロなどで均などに散布します。
散布し終えたらさらに20〜30cmの層を作り、作業を繰り返します。

牧草の種類 ポリ缶1缶当たりの牧草量 プラスチックドラム
1ドラム当たりの牧草量
添加量
イネ科主体牧草 10トン 80トン 0.3%
イネ科・マメ科混播牧草 7.5トン 60トン 0.4%
マメ科主体牧草 6トン 48トン 0.5%

[ 取り扱い上のご注意 ]

・サイベストは強酸でpHが低いため、皮膚に触れるとヤケドします。取り扱いは充分ご注意ください。
・取り扱い時には、ゴム手袋、保護メガネを必ず着用してください。
・万一、液が目に入ったり、皮膚に触れた場合、ただちに水で充分に洗ってください。取り扱い時には、必ず水を携帯してください。
・保管および移動時には、キャップをしっかり締め、子供の手の届かない所に保管してください。
・空缶の残液にもご注意ください。空缶の処理に際しては、下記の「廃棄の際のご注意」に従って残液を処理し、水洗いを行なってください。

[ 廃棄の際のご注意 ]

・河川、池、排水溝には絶対流さないでください。
・少量ずつ焼却するか、産業廃棄物処理認定業者に委託してください。
・該当法規に従って廃棄物を処理してください。(国、都道府県並びにその地方の法規・条例)

[ 空ドラムの回収 → 洗浄 → 再利用 ]

循環型社会に貢献!

  • 環境の美化に貢献
    牧場を空ドラムが占領することなくスッキリ!
    サイベスト をお持ちしたときに、ご使用後の空ドラムをその場で回収しますので保管する場所もいらず、廃棄する手間と費用が省けます。
  • 資源の有効活用
    資源を無駄づかいせず資源保護に貢献
    空ドラムの再利用,再資源化で限りある地球資源を有効に使います。
  • CO2を削減し
    地球環境や北海道の自然環境を保護
    ドラム一本の廃棄で約14kgのCO₂が排出されます。
    当社では空ドラムの回収・再利用で年間約100トンのCO2を削減する計画です。

農家の皆様からの
感謝のお声をいただきました

Y牧場様
環境保全と資源の有効活用に協力します。
~年々空ドラムが蓄積し、牛舎付近は空ドラムだらけの状態でしたが、空ドラムの回収でドラム置き場を芝生にし、家族4世代が清潔な酪農環境の中で快適に暮らしています。
環境保全と資源の有効活用の観点で、是非、空ドラムの回収・再利用にご協力させていただきます。
企業の社会的責任が問われる時代なので、空ドラムを回収することは、企業としてとても大切なことだと思います。
S牧場様
空ドラムが溜まらず助かります。
~空ドラムが溜まるいっぽうだったので、未使用のドラムの置き場もなくなり邪魔でした。廃棄費用を負担してでも処分したかったので、空ドラムを回収してくれるのは大変助かります。
K牧場様
空ドラムが風に飛ばされる危険がなくなりました。
~空ドラムが風に飛ばされ、道路まで転がったこともあり非常に危険でした。
また、牛舎周辺の美観が損なわれ環境面でも困っていましたので、回収していただけるのはとても助かります。これからも回収よろしくお願いします。
A牧場様
空ドラムの回収・再利用は有効なシステムです。
~TMRセンターとして高品質で安定した餌を提供するのが絶対条件なので、毎回サイベストを使用しています。
沿岸部のため強風で放置した空ドラムが飛ばされると事故に繋がり危険です。
また1回しかドラムが使用されないのはもったいないので、空ドラムの回収、再利用は有効なシステムですね。

[ サイレージ調製の基本 ]

サイレージ調製の目的は、「酪酸発酵を阻止する」ことにあります。その為には、牧草の詰込時にしっかりとした踏圧、早期密閉による嫌気的条件及び排汁処理が前提となります。次に、酪酸発酵を抑制するために、低水分化もしくは低pH化を選択することが必要です。

この低水分化を図るには予乾作業が前提になりますが、天候に大きく左右されやすく、適期刈りや水分調整が大変難しいのが現状です。さらに、過度の予乾は、二次発酵や嗜好性の低下を招くなどの問題が多く、理想的ではありません。もう一方の低pH化を実現するには、乳酸発酵を促進する、もしくは酸添加を行うといった方法が一般的です。

その乳酸発酵ですが、乳酸菌が草の糖分を原料に乳酸を生成し、その酸により酪酸菌などの不良菌を抑制し、サイレージの変敗を防止することだ、というのを皆さん知っていましたか?
要するに、乳酸菌が作る乳酸により、牧草が酢漬けのような状態になり、不良発酵を抑えているのです。

しかし、牧草中の糖分が少なかったり、乳酸菌の活動が不十分な場合、乳酸の生成量が不足し、pHを理想である4.2以下まで低下させることができません。pHが低下しなければ不良菌の活動を抑えることができず、特に酪酸発酵をする酪酸菌が増殖し、サイレージを劣化させます。

これに対し、加酸法は確実にpHを4.2以下に下げることにより酪酸発酵を抑制することが可能です。よって、サイベスト(ギ酸)は最も理想的な添加剤といえるのです。

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