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2022年のお知らせ
当社製品における第三者認証に関する不適切行為について(第2報)
お知らせ
7月11日に公表しましたUL認証に関する不適切な行為につきまして、一部の製品でUL認証が取り消しとなる旨をお知らせしておりましたが、取消日が確定しましたのでお知らせいたします。取り消しになる製品については、認証の再登録や代替品の確保などにより、引き続きお客様のご要望に応じた供給を実施してまいります。
お客様をはじめ関係者の皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしますことを改めて深くお詫び申し上げます。
記
1.UL認証が取り消しとなる製品
7月11日にお知らせしましたとおりです。
2.UL認証の取消日 2022年10月31日
3.お客様の製品のUL認証について
この度認証取り消しとなる弊社品を使用して製品のUL認証を取得されているお客様が、製品のUL認証のお取り扱いに関しご質問等ございましたら、お手数ですが以下のリンクからULマーケットサーベランス部門にご確認をお願いします。(英語対応のみ)
以上
酢ビ系エマルジョン『セビアン-A』シリーズ価格改定 (追加) のお願い
お知らせ
更なる原油・ナフサ、エネルギーコスト、物流費の上昇や需給バランスの乱れなどによる
原材料の価格上昇と調達不安が続いております。
安定調達の継続の為には再度、価格改定をお願いせざるを得ないとの結論に至りましたので、
ご連絡申し上げます。
当社製品における第三者認証に関する不適切行為について
お知らせ
この度、当社が販売する樹脂製品の一部において、米国の第三者安全科学機関であるUnderwriters Laboratories Limited Liability Company(以下「UL」)の認証に関し、不適切な行為(以下「本件不適切行為」といいます。)が判明しました。お客様をはじめ関係者の皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。
本件不適切行為は、他社における同様の不適切行為に関する公表を踏まえ、当社においても同様の問題がないかを調査した結果確認されたものです。なお、これまで本件不適切行為に起因した事故等は確認されておりませんが、今後も引き続きお客様のご協力のもと最終製品の安全性や性能につきまして調査・確認をしてまいります。
記
1.本件不適切行為の概要
1-1.難燃性規格に関する試験の際の不適切行為
2004年3月~2017年6月にかけて、ULの定める難燃性規格に関するフォローアップ工場試験の際に、指定されたロットとは別の試験片を作成し提出していた事例が判明しました(以下「本件不適切行為①」といいます。)。
- (1)社内調査で確認された事実
-
- ・社内調査を実施した結果、2022年2月に本件不適切行為①が確認されました。
- ・社内調査により、本件不適切行為①が一部の製品において2004年3月~2017年6月にかけて行われていたことを確認していますが、現時点において、それ以降に行われていたことは確認されていません。
- ・本件不適切行為①が行われていた対象製品について社内で難燃性評価を実施した結果、2004年6月~2014年12月に販売した一部の製品で、ULに認証登録されている難燃性基準に適合していないものが確認されました。
- (2)対象製品
-
ABS樹脂「セビアン、セビアン-V」、PA/ABS樹脂「ノバロイ-A」、PBT/ABS樹脂「ノバロイ-B」、PC/ABS樹脂「ノバロイ-S」、PC/PS樹脂「ノバロイ-X」
- (3)UL認証の取り消しと今後の対応
-
本件についてULに報告した結果、下記製品の一部のUL認証登録が取り消されることになりました。登録が取り消しになる製品については、認証の再登録および代替品の確保などにより、お客様のご要望に応じた供給を実施してまいります。
1-2.登録時の組成と異なる認証登録製品の製造・販売
登録時の組成を一部変更した製品を、ULへの申請を行わずに製造・販売していました(以下「本件不適切行為②」といいます。)。
- (1)社内調査で確認された事実
-
- ・当社は過去より、組成の一部変更があった場合においても、フォローアップ工場検査時に確認するID(赤外分光分析、示差走査熱量測定、熱重量分析)の結果が一致していれば、ULへの申請は不要という解釈の下、認証登録製品の製造・販売を行っていました。
- ・本件不適切行為①が確認された後、ULへ報告した際に、本件不適切行為②が不適切であることを認識しました。
- (2)対象製品
-
ABS樹脂「セビアン、セビアン-V」、PA/ABS樹脂「ノバロイ-A」、PBT/ABS樹脂「ノバロイ-B」、PC/ABS樹脂「ノバロイ-S」、PC/PS樹脂「ノバロイ-X」、AS樹脂「セビアン-N」持続性帯電防止樹脂「ノバロイ-E」、PP樹脂「ダイセルPP」
- (3)UL認証の取り消しと今後の対応
-
上記1-1(3)に記載の通りです。
2.業績への影響
本件不適切行為による業績への影響は現時点で不明です。今後、影響の程度が判明した時点で公表を行う予定です。
3.お問い合わせ先
- (1)当該製品のお客様からのお問い合わせ
- ダイセルミライズ株式会社 レジン事業本部(東京:03-6711-8512、大阪:06-7639-7401、
名古屋:052-582-8515/DMZ_UL-Taiou@jp.daicel.com) - (2)報道関係者様からのお問い合わせ
- 株式会社ダイセル IR・広報室(03-6711-8121/ts_inui@jp.daicel.com)
以上
『2022国際ウエルディングショー』に出展します
展示会
2022国際ウエルディングショーが2022年7月13日(水)から16日(土)までの4日間、
東京ビッグサイトで開催されます。
本展示会は、溶接・接合技術ならびに関連分野における最新の製品と
先端溶接加工システム技術を一堂に結集し、
商取引や技術習得、内外交流の場として活用する国内最大の溶接・接合、切断技術専門展示会です。
当展示会におきまして、電元社トーア(株)ブース内にて
金属/異種材料接合技術 DLAMP® の紹介、
抵抗スポット溶接による金属‐CFRTP(炭素繊維強化樹脂)接合の実演、
バッテリーケースデモ品の展示を行います。
皆さまのご来場、心よりお待ちしております。
『2022国際ウエルディングショー』に出展します
『2022国際ウエルディングショー』公式ページ
関連リンク:金属/異種材料接合技術 DLAMP®︎、熱接着フィルム サーモライト™️
成形加工機洗浄用プラスチック(樹脂用パージ剤) セルパージによるエンプラの洗浄
トピックス
プラスチック材料の成形において、同一の機械で多色、多材料を成形する場合、色替えや材料替えなどの段取り替え作業が必要となります。これら作業を効率よく進めるため、パージ剤が用いられます。
パージ剤に求められる性能として、
- ・洗浄力(少量で完全に洗浄できること)
- ・低残留性(成形機内に残らず、次材影響を及ぼさないこと)
があります。
今回の記事では、次の3点を解説し、当社製品の成形加工機洗浄用プラスチック『セルパージ』をご使用いただくメリットをご紹介します。
- 1. セルパージの作用機構
- 2. セルパージのおすすめグレード
- 3. 高温成形エンプラの洗浄に適したセルパージ
1. セルパージの作用機構
セルパージはシリンダーやスクリュー内壁の界面張力に着目したパージ剤です。
例えば、フッ素樹脂加工処理したフライパンの上に水や油があるとはじいて玉のようになり、食材のヤケ焦げ付きを防止できますが、これと同じ理屈を利用します。
セルパージは樹脂とシリンダー等の成型機内部の金属表面の2者間の界面張力を制御し、接触角θを大きくした状態に変化させることで、前材をスムーズに排出します。
粘度だけに頼らない設計で
安心
通常、パージ材は前材料よりも高粘度の樹脂を使用することが有効とされていますが、セルパージは粘度だけに頼らない設計となっておりますので、他のパージ材よりも残留しにくく、安心して次材をご使用いただけます。
ぐんぐん押し出すセルパージ
[ホットランナー金型も エアショットでパージ(洗浄)できます!] (音声有り)
以上から、当社製品の『セルパージ』は次のような特徴を有する、大変便利なパージ剤です。
- ・高洗浄・低残留であることから、段取り替えの時間を短縮できます。
- ・樹脂の廃棄量や材料のロスが減らせるので、環境にもやさしく、経済的です。
- ・異物不良の発生率を低減でき、異物や炭化異物の除去にも効果的です。
2. セルパージの
おすすめグレード
種々のエンプラに対しては
セルパージグレード 『NX-VN2』および『NX-VG2』 が有効です。
特に、NX-VG2は界面活性剤に加えて、ガラスフィラーが配合されており、フィラーがシリンダー表面をこすりながら流れる「カキトリ効果」も加わることで、幅広いエンプラに対して使用することができます。
3. 高温成形エンプラの洗浄に
適したセルパージ
さらに、これまで課題であった
高温使用時でのパージ剤のハジケによる作業環境の悪化
を解消するため、新たなグレード NX-VG3 を開発しました。
300℃以上での使用を想定し、配合を見直すことで、界面張力を生かした洗浄力や、自己排出性はそのままに、高温でもガス、ハジケが少なく、非常に扱いやすいグレードとなっています。
実際に使用されたユーザーからも「ハジケやガスの発生がなくなり、非常に扱いやすくなった」との声をいただいております。
セルパージ製品の各種グレードラインナップや、詳しいご使用方法は、
セルパージ特設サイトを是非ご覧ください。
『ダイセル実感便利商品‐Shop』閉鎖のお知らせ
お知らせ
現在、弊社ウェブサイト”ダイセル実感便利商品–Shop”のご利用により、
弊社商品をご購入頂いておりますが、弊社事情により、来る7月末日をもちまして、
本サービスを終了させて頂くこととなりました。誠に申し訳ございませんが、
ご了承賜ります様、よろしくお願い申しあげます。
『日本ものづくりワールド』に出展します
展示会
日本ものづくりワールドが2022年6月22日(水)から24日(金)までの3日間、
東京ビッグサイトで開催されます。
本展示会は製造業の「短期開発、生産性向上、品質向上、VA/VE、コストダウン」などに
寄与することを目的に開催しており、9つの展示会で構成されています。
主な出展製品は製造業で使われる、IT、DX製品、部品、設備、装置、計測製品などです。
当展示会におきまして、当社より
金属/異種材料接合技術 DLAMP® と 熱接着フィルム サーモライト™
について出展を行います。
皆さまのご来場、心よりお待ちしております。
『日本ものづくりワールド』に出展します
『日本ものづくりワールド』公式ページ
関連リンク:金属/異種材料接合技術 DLAMP®︎、熱接着フィルム サーモライト™️
QQ KITCHEN『らくポイリング』新発売
製品
この度、当社ハウスホールド営業部から、
【忙しい人のキッチンを 頑張らなくても、もっと手早く、でもきちんとキレイにする】
というコンセプトのもと、新たなキッチン雑貨ブランドとして、
QQ KITCHEN (Quick&Quality) が誕生いたしました。
またこのブランドの第一弾アイテムとして、
以前よりご好評頂いている『バスケットいらず』に抗菌剤や環境配慮素材を適応し、
『らくポイリング』として新発売いたします。
※地球環境に配慮し、リング本体と専用袋には環境にやさしいバイオマス素材を25%配合しました。
※リング本体には抗菌剤、ポリエチレン製の専用袋には脱臭・抗菌剤を配合し、よりヌメリやニオイをおさえます。
当社では、今後も環境配慮と消費者の視点に立った商品の開発を進めて参ります。
電気配線網において活用されるPA樹脂特殊コンパウンド製品
トピックス
プラスチック材料の基本的な特性のひとつに絶縁性能があります。
なかでもPBT系樹脂は安定した絶縁性能があり、安全性のための難燃性能が付与されて電気製品に多く使用されます。
当社でも成形性や製品の寸法安定性が改良されたPBT/ABSアロイ樹脂『ノバロイB』シリーズを電気製品向け材料としてラインナップしています。
身近な生活や産業活動を支える電気配線網における
受配電設備ではさらに過酷な要求性能も
今回は電気配線網の安全を守る配線用遮断器(サーキットブレーカー)に着目します。
配線用遮断器は、容量の小さい家庭用「MCB」と中~大容量の産業用「MCCB」に大別されます [表1]。
プラスチック材料は筐体部品などに使用されますが、短絡時の火災発生リスクを最小化するために、やはり難燃性能が必要です。
表1.配線用遮断器の分類
配線用遮断器 | JIS規格 | 定格電圧 | 定格電流 | 定格短絡遮断容量 |
---|---|---|---|---|
住宅用:MCB (*1) | JIS C 8211 | DC300V以下 | 150A以下 | 25kA以下 |
産業用:MCCB (*2) | JIS C 8201-2-1 | DC1000V以下 又はAC1500V以下 |
– | – |
(*1) Miniature Circuit Breaker
(*2) Molded Case Circuit Breaker
とりわけ産業用MCCBの領域では、電気容量(遮断容量)が大きいため短絡時に非常に強い物理的衝撃が発生し、プラスチック材料には高い靭性が合わせて要求されます。
このような場面では、PBT系樹脂よりも
靭性に優れるPA系樹脂や熱硬化性樹脂の方が適しています。
ダイセルミライズは
高靭性且つ高難燃性の
PA樹脂特殊コンパウンドを
開発
ダイセルミライズは生産性で優位性のある射出成形用材料として高靭性且つ高難燃性のPA樹脂特殊コンパウンド『A58SX(タイプA)』(以下、A58SX(A))を開発し、主にMCCBに分類される高容量配線用遮断器の筐体用材料として提供しています。
A58SX(A)では、高い靭性を発現させるために、剛性を維持しながら破壊伸びが大きくなることを両立させました。
高剛性のためにガラス繊維を高充填(50重量%)しながらも、樹脂マトリックスは延性が高められています [図1]。耐衝撃性においても、A58SX(A)はPBT系樹脂よりも優れています [図2]。
※比較材料として家庭用MCBに使用可能な、ガラス繊維強化難燃PBT/ABS樹脂『B5526』(GF30%)の特性を引用
A58SX(A)は、大電流を取り扱う産業用MCCB製品に適合するため、PA樹脂でありながら高い難燃性能を実現しています。
表2.A58SX(A)の難燃性能
特性 | 測定方法 | 単位 | A58SX(A) | 比較:B5526 |
---|---|---|---|---|
燃焼性 | UL94 | – | V-0/1.0mm | V-0/1.5mm |
熱線による発火(HWI) | UL746A | sec (PLC) | 120 (0)/1.0mm | 24 (3)/1.5mm |
高電流アーク発火(HAI) | UL746A | – (PLC) | 150 (0)/1.0mm | 35 (2)/1.5mm |
IECトラッキング(CTI) | IEC 112 | V (PLC) | 600 (0)/3.0mm | 210 (3)/3.0mm |
高い機械強度と難燃性を有するA58SX(A)は、
実際のMCCB製品に課せられる過酷な大電流遮断テストでも
破損せずにクリアしました。
電気設備における配線機器は、通常長年にわたって使用されます。
設置場所の多くは屋内ですが、使用期間中の保守・点検作業において
確実に識別されることが重要となります。
A58SX(A)は樹脂設計において耐候性が考慮されており、
また耐久性のあるレーザーマーキング印字も可能です。
スマートグリッド(次世代送電網)が整備されていく中で、
A58SX(A)は電気配線網を構成する部品材料の一端を担っています。
今後、太陽光・風力などの再生可能エネルギー利用や、
EV・PHEVなどの電気自動車の普及によって
家庭で取り扱う電力規模が大きくなれば、
A58SX(A)のような高靭性・高難燃性コンパウンドの活躍分野が
さらに広がることが予想されます。
ダイセルミライズはこのような高機能特殊コンパウンド製品の設計開発に
より一層注力してまいります。
ノバロイA A58SX(タイプA)
高靭性高難燃
特性 | 測定方法 | 測定条件 | 単位 | |
---|---|---|---|---|
引張強さ | ISO527 | – | MPa | 148 |
曲げ強さ | ISO178 | – | MPa | 250 |
曲げ弾性率 | ISO178 | – | MPa | 15,000 |
ノッチ付きシャルピー 衝撃強さ |
ISO179/1eA | 23℃ | kJ/m2 | 16 |
荷重たわみ温度 | ISO75 | 1.80MPa | ℃ | 201 |
燃焼性 | UL94 | – | – | V-0 /1.0mm |
熱線による発火(HWI) | UL746A | 1.0mm | sec (PLC) | 120(0) |
高電流アーク発火(HAI) | UL746A | 1.0mm | – (PLC) | 150(0) |
IECトラッキング(CTI) | IEC112 | 3.0mm | V (PLC) | 600(0) |
密度 | ISO1183 | – | g/cm3 | 1.73 |
詳しくは、以下お問い合わせより
「成形加工用樹脂コンパウンド…」を選択し、ご相談ください。
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新役員のご案内
お知らせ
このたび弊社では役員改選を行い、下記のとおり新役員が選任されそれぞれ就任いたしました。
なにとぞご高承のうえ今後とも一層のご指導ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
代表取締役 社長 |
山門征司 (新任) | |
取締役 | 井元和彦 | |
取締役 | 古山久男 | |
社外取締役 | 児島秀景 | 株式会社ダイセル |
社外取締役 | 黒澤和哉 (新任) | 株式会社ダイセル 兼 ポリプラスチックス株式会社 |
社外取締役 | 立川真治 | 株式会社ダイセル |
取締役 | 植野真治 | |
社外監査役 | 井口友二 | 株式会社ダイセル |
社外監査役 | 髙橋 清 | 株式会社ダイセル |
また、執行役員につきましては次のとおりでございますので、何卒ご高承賜りますよう
お願い申し上げます。
社長執行役員 | 山門征司 (新任) | 事業推進本部担当 兼 品質監査室担当 |
執行役員 | 廣瀨洋司 | Daicel Miraizu(Thailand)Co., Ltd. 社長 |
執行役員 | 濱崎直人 | コンシューマー事業本部副本部長 兼 WSP営業部部長 |
執行役員 | 井元和彦 | コンシューマー事業本部本部長 |
執行役員 | 古山久男 | 事業支援本部本部長 |
執行役員 | 植野真治 | レジン事業本部本部長 |
執行役員 | 間下隆行 | 戦略企画部部長 |
執行役員 | 吉村勝行 (新任) | コンシューマー事業本部副本部長 兼 コーティング営業部部長 |
敬具
2022年4月吉日
代表取締役社長 山門 征司